毎月第2水曜日、境野章子先生を中心に茶道に興味のある人、まだ一度もお抹茶をいただいたことがない人から茶道に精通した人、昔習ったことがある人、そんなさまざまなバックグラウンドをもった人たちが、流派を問わず自由にお茶に関する話をしながら交流し、一服のお抹茶とお菓子をいただくという趣旨の集まりがこの茶道クラブだ。
初回のテーマは『お抹茶のいただき方、愉しみ方』だった。「このクラブはゆっくりとお茶をいただきたいという一般の方に、テーマを決めて話してみたり、前にこんなお茶会に行ってみたという経験談などを共有したりと参加者が主導になって進めていく1時間半です。流派を問わず、堅苦しい話はなしにした気軽な会になれば・・・」と、やさしい笑顔で境野先生は語ってくれた。
茶道といえば、一服のお抹茶をいただく優雅なひと時を想像するが、その裏には難しい作法や、長い時間慣れない正座をがまんしなくてはいけない・・・と始めの一歩としては敷居が高い、しかしそんな気持ちを一気に吹き飛ばしてくれる「お茶をまったく知らない、初心者以前の人たちにぜひ来てもらいたい。楽しくお茶をするのがモットー」という境野先生の言葉に、誰でも参加できるんだ!と自信をもらった。
今回はまず『An Invitation to Tea』という題のビデオでお茶事にご招待された親子の短い物語を鑑賞。短いが、とてもわかりやすく説明されたお茶事の世界を垣間見、その後参加者全員が感想をかわし、またビデオの質問を境野先生になげかけた。長年茶道を続けてきた境野先生の経験からつむぎだされる、とてもわかりやすい説明を聞きながら参加者はすっかり打ち溶け合っていた。
座談の後は、おいしいお茶の時間。畳のスペースもテーブルもあるので、正座が苦手という人はテーブルで、自分が飲みたいスタイルでお茶をいただく。境野先生の手作りのお菓子「氷室」とともにおいしいお抹茶が喉を通る至福のひと時。
お茶を点ててみたい人は流派を気にせず自由にお茶を点てることもでき、本当に文字通り自由なお茶の時間なのである。
男性女性、年齢、流派、経験などは問わず楽しくお茶をいただく、日本ではあまり体験できない集まりなのではないだろうか。来月は13日の予定。気軽にお抹茶とお菓子をいただきながら楽しいひと時を味わってみては?
(取材 池側和子)
茶道クラブ
第2水曜日午後1時半~3時
参加費:12ドル(お茶・お菓子・HST込み)
場所:日系ヘリテージセンター(6688 Southoaks Cres. Burnaby)
申し込みは日系ヘリテージセンター:604-777-7000