アニメやコミックなどを楽しむイベント「Nihon Fest (日本フェス)2016」が、ニューウェストミンスターで開催された。6月4日と5日の2日間にわたって行われたこのイベントは、ことし初めての試み。10代、20代から小さな子どもを連れた家族連れまで、たくさんの入場者が訪れていた。
「刀剣乱舞」というオンラインゲームのキャラクターのコスプレーヤー
日本のオタク文化はグローバルに
晴天に恵まれた週末、ニューウエストミンスター駅からすぐ近くのアンビルセンターには、開場の10時前にすでに長蛇の列ができていた。来場者の中には、アニメやゲームのキャラクターのコスプレをしている人や、ロリータファッション、浴衣など、さまざまなファッションを楽しんでいる姿が見られた。
メイン会場では、アニメのキャラクターを描いた作品や、コミック、アニメDVDの販売を始め、和風雑貨やアクセサリー、Tシャツなどを販売するブースが並んだ。また、バトルゲームができるコーナーでは、勝ち進むと賞品が出るとあって熱い戦いが繰り広げられていた。
ペチコートで膨らませたミニスカートにエプロンをつけたメイド姿の女性と、スーツ姿の執事が「お帰りなさいませ、ご主人様、お嬢様」と、客を迎えてくれるメイドカフェも会場内に用意された。日本発のこのメイドカフェもオタク文化の一端をなし、諸外国でも同様の店が出現しているという。
会場2階にあるシアターでは、コスプレショー、ハウスミュージック、ダンス、日本ファッションショーなど、さまざまなパフォーマンスがおこなわれた。VAN48やナツ・ヒーローズといった、他の日系のイベントでもパフォーマンスを披露しているグループも登場。観客席には熱心なファンと思われる人たちがいて、ペンライトを振り回して盛り上げていた。
来年はさらに楽しいイベントを!
日本フェスではオートショーも開催された。地下駐車場にずらりと並んだ輸入車やバイクは30台以上。車高の低いスポーツカー、コロンとした形のバンなどいろいろな車種が並び、ボンネットを開けてエンジン部分を見せている車もあって、メカ好きな人たちの興味をひきつけていた。
日本フェスのオーガナイザー、シンジ・カネコさんはこのイベントについて「従来あるものとは違った、もっと若い世代向けのクールなイベントを企画したいと思いました。今回のイベントの準備期間は3カ月とあまり長くありませんでしたが、来年の開催までには1年間ありますので、さらに良いものをお届けできるのではないかと思います。たとえば、日本からスペシャルゲストを招くとか、江戸時代をテーマにしたセットを作るといったアイディアが出ています」。チケット料金が低く抑えられているのは、コミュニティに根ざしたイベントを開催したいという意図からだという。
こうしたイベントにたくさんの人が訪れているのは、アニメ、コミックやゲームに興味のある人がいかに多いかを表している。「次はさらにパワーアップして開催したいので、またたくさんの人に来ていただきたいです」と、すでにシンジさんの目は来年の開催に向けられているようだ。
(取材 大島多紀子)
メイドや執事の衣装でダンスを披露したマ・シェリとコスプレ・コネクト
読者プレゼントに当選したKimikoさん撮影のコスプレーヤーたち。「とてもオーガナイズされたイベントでした」とKimikoさん
アニメのキャラクターを描いた作品を並べたブース
輸入車とバイクがずらりと並ぶオートショー
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