現代アジアン美術館センターA
フィリピン出身のカナダ人アーティスト、パトリック・クルーズさんの展示会、“Bulaklak ng Paraiso(Flower of Paradise)”が、チャイナタウンにあるセンターAで開催されている。
会場はそれほど広くないが、一歩足を踏み入れると壁一面、床一面に、彩り豊かに花々が咲き乱れ、太陽が燦々と降り注ぐ色鮮やかな花畑にいる雰囲気で迎えてくれる。
クルーズさんは「これはフィリピンの色。フィリピンは色彩鮮やかなアートが多いから」と笑った。
クルーズさん(左)と原さん。この作品は1点300ドル、5点が販売されている
フィリピン生まれで2005年に家族と共にカナダに移民。バンクーバーのエミリーカー美術大学でアートを学び、現在はオンタリオ州のグエルフ大学で修士課程を取っている。2015年には若手アーティスト登竜門の第17回RBC絵画賞を受賞。今回は、原万希子さんが久しぶりにセンターAでキュレーターを務め、「新進気鋭のアジア人アーティストなら、パトリックしかいないと思った」と破顔した。
フィリピンで生まれ、バンクーバーで育ち、グエルフに拠点を置く現在。自分の中で様々なルーツを意識しつつ、どこにも属さない自分をこの作品で表現している。
原さんは、現在バンクーバー美術館で開催されているMashUpでもキュレーターを務めたばかり。2007〜13年までセンターAのチーフキュレーターを務め、現在はフリーで日本とカナダで活躍している。
展示会が終盤となる5月には、クルーズ(www.patrickcruz.org)さんのセンターAでのイベントも予定している。 (参照http://centrea.org/)
(取材 三島 直美)
Centre A - 229 East Georgia St. Vancouver
開催期間:5月7日まで
火‐土 11am‐6pm
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