活発な活動ぶりを見せた2010年
昨年は45周年を迎え、行事が目白押しだった同会。春にはスティーブストンのゲリー・ポイント・パークでの「桜庭園」の石碑除幕式と、10年目の植樹で計 205本となった桜(あけぼの)のリッチモンド市への贈呈式を行った。夏には恒例のピクニックを開催。さらに有志たちは、先人が使っていた炭焼き窯の残る ガリアノ島へのツアーを行ったほか、和歌山県への里帰りツアーも実施した。この里帰りツアーでは、和歌山県庁を表敬訪問し、県内観光後に、同県からのカナ ダ移民第1号を生んだ美浜町を訪問。120年以上となるつながりを一層深めるため、同町民との交流を行った。

地域とのつながり生かし、さらなる飛躍の年に
新年会の冒頭、同会会長のジム田中さんが開会の言葉を述べた後、伊藤秀樹在バンクーバー日本国総領事、リッチモンド市長のマルコム・ブロッディ氏が挨拶に立ち、両氏とも、同県人会の活発な活動ぶりを称え、さらなる飛躍をとメッセージを述べた。
ゲストには、同日本国総領事館から篠田欣二首席領事、池田洋一領事、リッチモンド市からハーロルド・
スティーブス議員とビル・マクナルティー議員、ガリアノ島の博物館会長で炭焼き窯の保存に協力しているディビッド・へイリー夫妻を始めとする人々も招きに応じて出席していた。

 

挨拶に立つ伊藤秀樹総領事同会の精力的な活動ぶりを賛辞するリッチモンド市長マルコム・ブロディ氏

 


食事とエンターテイメントを楽しんで
県人会自慢の“ヘレン寿司”(ニシン寿司)、彩りのきれいなちらし寿司、味のしみこんだ煮しめ、活きのいい刺身、照り焼きサーモンとチキンなど、テーブルにご馳走の数々が並んだ。食べてみると、どれもほっとするような味わいだ。参加者の人たちに新年会参加の理由を聞くと「ご馳走、特に“ヘレン寿司”が楽しみで」が多数。そんなみんなに喜んでもらいたいと、係りの人たちが2日間、朝の8時から会場に詰めて準備に当たってきた。当日もキッチンは大忙しだった。

 

同会で用意した手料理の数々

 

食事と歓談のひと時が終わると、おまんじゅうをつまみながらのお楽しみタイムに。エンターテイメントとして、国風流会員6人の吟士が『祝賀詞』を合吟で吟誦。そして歌の大好きな有志がステージに上がり、それぞれカラオケで自慢の歌声を披露した。

 

年始らしい詩吟『祝賀の詞』を披露

 

食事中に販売されたラッフルチケットの当選発表も会の目玉。用意された景品、その数は約200点である。「できるだけ全員の人たちに当たるように」と田中さん。買出しから包装まで、その労は察するに余りあるものだ。

 

たくさんの当たりくじを読み上げるジム田中さん

 

大事に県人会を継承し、育んでいきたいという有志たちの思いが感じられた新年会だった。
(取材:平野香利)

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