スティーブストンに、日本人オーナーのペットサロンが新しくオープンしたのをご存知ですか。スティーブストンは、漁師町として古くから日系移民の歴史とともに発展してきました。今は、漁師をする日系人も減ってしまいましたが、まだ近辺にはその歴史の名残が沢山残っています。その、スティーブストンの海辺にほど近いところに新しいペットサロンがオープンしたのです。

 

Sweet Pawsオーナーの典子さん

 

 オーナーは、24年ほど前に日系三世の夫とともにカナダに移住。16年ほどトロントに住んだ後、2008年にスティーブストンに引っ越して来ました。トロントで、グルーミングスクールに通い技術を習得し、こちらに引っ越してきてからも経験を積んできました。お客様のほとんどは、口コミで来られるようになった方がほとんど。やはり、大事な家族の一員を見知らぬ人に預けるのは不安なようです。

 私は、日本でも犬を飼った経験がありましたが、カナダでの犬との暮らし方は日本のそれとはまったく違ったものでした。はじめに飼ったゴールデンリトリバーはとてもフレンドリーで優しい犬、唯一の欠点といえば、抜け毛が非常に多いことでした。しかし、その犬をブラッシングしたことで私はグルーミングに興味を持ち始めました。そのブラッシングが意外と楽しかったのです。その頃は、自分で犬を洗ったりしていましたが、やはりきれいになった愛犬は、気持ちよく抱きしめてあげることもできました。グルーミングの大切さの一端を感じていたのです。

 犬は、サロンに来ると緊張して体を震わせることがあります。グルーミングは、犬たちにとって好んで来る習慣ではないことももちろん承知しています。その上、大好きなオーナーさんと離れ離れになるのだからしかたありません。そんなワンちゃんたちには、なるべくストレスが少ないように優しく接してあげます。そうすることで、不安と緊張でいっぱいだったワンちゃんの気を落ち着かせることができます。『気』とはよく言ったもので、自分の『気』とワンちゃんの『気』がうまくマッチすると自然と落ち着いてグルーミングが進みます。帰るころには、その仔に「意外と悪くなかったな」と思ってもらえたらうれしいです。そして、何度か来るうちに、次第にその習慣に慣れていくのが良く分かります。

 最近は、ご自分や家族のアレルギーのことを気にして犬種を選ぶ人も多くなってきました。抜け毛のない、あるいは少ない犬種にとってグルーミングは皮膚を健康に保つ大切な習慣です。中には、毛玉がたくさんできて皮膚がうまく呼吸できなくて赤くなっていることも。また、犬自体がアレルギーを持っているのにオーナーが気付かずにいることがあります。そんな時は、こちらから獣医で診療をお勧めすることもあります。タフィーという犬は、その例で、その後少しずつ良くなっていきシミだらけで腫れていた口元がきれいになって、元気に今でもグルーミングに来てくれます。

 私たちのサロンは、小さなサロンですが、なるべく一対一で犬たちに接しられるようにしています。電話で予約していただいたほうが、時間を十分にとることができますし、終わり次第連絡させていただくようにしています。綺麗になった愛犬を早く抱きしめてあげてください。あなたとワンちゃんの距離がまた近づきますよ。

<記事広告>

 

照れ屋のGUCCI

ママを待っているGIZMO

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。