日系センター 七夕祭り

 

ゲームを楽しむ子供たち

 

浴衣姿の可愛い子どもたち

  別名「星祭り」とも呼ばれる七夕祭り。日本では毎年7月7日になると短冊に願いごとを書いて笹の葉につるす。夜になると「ひこぼし」と「おりひめ」の再会を期待しながら星に願いをたくす。

 そんな子どもの頃の懐かしい日本行事が7月4日にバーナビーの日系文化センター・博物館で特別開催された。午前11時30分の開場前にはすでに多くの来場者が到着していた。多くの子どもたちが浴衣やハッピを着て参加。浴衣を持っていない子どもは当日購入したり着付けをしてもらっていた。

 日系センターに入ると輪投げ、ビーンバッグ投げ、魚釣り、ヨーヨー釣り、風船、ボーリング、ジャンピングハウスなど、たくさんのゲームが目に入る。うれしさのあまり悲鳴を上げる子どももいた。明るいボランティアのお兄さん、お姉さんと一緒に子どもたちはワクワクしながらゲームに参加する。大きい子どもたちはグリコの景品目当てに並んでいた。この日はとても暑かったので、ジュースやかき氷を食べる家族の姿も見られた。綿菓子、ホットドック、ポップコーン、たこ焼き、コーヒーもお昼には飛ぶように売れていた。

 会場の2階では合気道や太鼓の練習が見学できて、当日最後は盆踊りも開催された。

 

子どもたちの願いごと

 長いテーブルに設けられた短冊コーナーでは、子どもたちが一生懸命にお願いごとを書いていた。どんな願いごとをしているのだろうか。まず親が手伝っていた幼児の短冊は、ほとんどが「家族が元気でありますように」という健康に関する内容だった。小学生低学年になるとレゴ、アイパッドなど特別なおねだりが多くなる。「はやく大きいおねえちゃんになりたい」と書いていた女の子がいたので理由をたずねると、恥ずかしそうに「赤ちゃんの世話をしたいから」と答えてくれた。その子の家では妹が生まれたばかりだという。そして小学校高学年になると「もっと友達と遊べますように」「xxちゃんとずっと良いお友達でいられますように」など、友達関係の内容が目立った。さらに、いつの時代にもいる「もっとおこづかいがほしい」「大金持ちになりたい」というビジネス思考の短冊も見られた。

 バーナビーという土地柄、国籍やカルチャーに関係なく日本の行事を楽しむ家族が多い。「え?願いごとを書くの?」とクスクス笑いながら英語で書き込んだり、漫画を描いたり、自分の名前だけを大きく書いたりなど、それぞれの子どもができあがった笹の葉を大事そうに持ち帰った。七夕祭りが満喫でき、家族連れに喜ばれた楽しい行事だった。

 

『たなばたさま』の歌詞

♪ささの葉さらさら

のきばにゆれる

お星さまきらきら

きんぎん砂子(すなご)

 

五しきのたんざく

わたしがかいた

お星さまきらきら

空からみてる♪

 

ゲームを楽しむ子供たち

ゲームを楽しむ子供たち

ヨーヨーが釣れた

かき氷を食べてニッコリ

短冊のコーナー

短冊に願いをこめて

短冊に願いをこめて

着物の着付け

短冊に願いをこめて

太鼓の練習に来た生徒たち

(取材 ジェナ・パーク)

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