新年会

 

1月13日、在バンクーバー日本国総領事公邸で新年会が開かれ、文化関係者など約40名が出席した。在バンクーバー日本国総領事岡田誠司氏・寧子夫妻主催による新年会は、在留邦人日系人関連団体代表者、文化関係、学術関係、ビジネス関係者を招待し、4回に分けて開催された。

 

(左より)大河内南穂子さん(コスモス・セミナー主宰)、桐島洋子さん(作家)、岡田誠司総領事、松野洋子さん(日本舞踊西川流師匠)、コリーン・ランキさん(トモエ・アーツ芸術監督)が鏡割り

 

日本文化紹介

 岡田誠司総領事は「昨年の総領事館開館125周年のイベントの中でも、皆さまのご協力を得て日本文化紹介のイベントをたくさん開催できました。文化人がたくさん住むバンクーバーは、非常に恵まれています」と感謝の言葉を述べ、文化紹介がお互いの国を理解するために重要な役割を果たしていることを強調。2月28日には金春流能とジャズ・ピアノのイベントが行われることが発表された。

 また『迅速果段』という言葉をあげ、残り1年の任務の間にスピード感を持って成果を成す仕事をしていきたいと、今年の抱負を語った。

 

(左より)岡田誠司総領事・寧子夫妻。スピーチする桐島洋子さん

 

この町の素晴らしさを

 出席者の中にはバンクーバー訪問中の作家の桐島洋子さんの姿もあった。桐島さんは30年近く前に当地に家を購入したときの話をし「自然と食に恵まれたバンクーバーは、世界の中でも祝福された都市だと思います。住んでいるとつい慣れてしまいますが、そのことをもう一度認識して、この町を大切にしていただきたいと思います」とスピーチした。

 参加者代表による鏡割りに続き、岡田総領事の音頭で新年を祝い乾杯。ブルーノート・ワイン&スピリッツ社とセレクト・ワインズ&スピリッツ社提供による日本酒が振舞われた。

 

出席者ひとりひとりを笑顔で迎えた岡田誠司総領事・寧子夫妻

 

感動のピアノ独奏

 食事の後は、これまでコミュニティで音楽活動をしてきたアレクサンダー恵子さんに、岡田総領事が感謝の言葉を述べた。アレクサンダーさんは夫のジェフ・アレクサンダー氏がシカゴ交響楽団勤務になったことから、アメリカに移住予定。

 リクエストを受けてピアノに向ったアレクサンダーさんは、ラフマニノフ、ショパンなど4曲を独奏。特に精魂込められた『別れの曲』には涙を浮かべた人の姿も見られ、文化や芸術を愛する人たちならではの情緒豊かな盛り上がりを見せた新年会となった。

 

アレクサンダー恵子さんによるピアノ独奏。夫の転任に伴いシカゴへ発つアレクサンダーさんは最後に『別れの曲』を弾き、精魂込めた演奏に涙した人も

 

この日はBlue Note Wine & Spirits Inc.とSelect Wines & Spiritsの2社による日本酒が振舞われた

 

   

(取材 ルイーズ阿久沢)

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。