毎日をアクティブに過ごす伊深富子さん 

 

とっても元気でアクティブな人がいる。そう聞いて訪ねた会員制『マリンドライブ・ゴルフクラブ』。その日行われた他のゴルフクラブとの対戦試合に優勝したというすがすがしい笑顔の伊深富子さんとグリーンをバックに話をした。

 

伊深富子さん

 

ひとり暮らしを克服するために 

 出張が多い夫とのふたり暮らし。「ひとり暮らしの寂しさを克服するためには、毎日アクティブにして、いろいろなことに挑戦しないといけませんね」と話すように、伊深さんの1週間はゴルフが3回、フラダンス、ピアノ、ハイキングと連日スケジュールがぎっしり。月1回は短歌の会に出席し、家ではピアノの練習や短歌を考えるなど宿題も加わる。  3回のゴルフの中には日曜日にするご主人とのゴルフも含まれている。「夫は私の先生でもあります。ちょっと教えてもらうと悪い癖が直ってしまうのです」。ゴルフや運転は夫に口出しされるとうまくいかないという妻がいる中、実に仲の良さそうなご夫婦である。

 

今年1月、Upper Shannon Fallでハイキングした伊深富子さん。写真は山歩きのリーダーのひとり金子達平さんから送られたもの

 

香港16年、カナダ17年 

 船会社に勤める夫と長男、長女とともに香港に16年駐在した。下のお子さんが日本で幼稚園に入ったときに始めたパンフラワーで資格を取り、香港でも教室を開いていた。   夫の転勤で夫婦でバンクーバーに着任。香港日本人小学校、中学校を卒業した子どもたちは高校からは日本の寄宿舎に入り、現在は東京で家庭を持ち暮らしている。  「激しい生存競争の香港生活から、おおらかで自然がいっぱいのバンクーバーで、私たちの生活は大きく変わりました」

 

新聞の告知版がきっかけ 

 10月にバンクーバーに着任し、12月のボクシング・セールでスキー道具一式を買い、初めてスキーに挑戦したのは50歳のときだった。当時弊紙の告知板で『山歩きの会』について知り詳細を切り取ったものの5年間そのままになっていたが、ある日勇気を出して電話してから友人の輪が広がり、ハイキングクラブやBALL (Be Active Live Longer)スキークラブに入会し、現在に至っている。  ピアノのレッスンも弊紙での告知板がきっかけだった。「老化防止のためにピアノを始めませんか」という一行が目に止まった。2年ほど前から始めたピアノは先生や生徒さんとも友達になり、レッスン後のおしゃべりも楽しみのひとつだ。

 

今年の4月にはハワイでのフラダンスの祭典『メリーモナーク』にバンクーバーのよし先生のクラスメイト達と参加。マイレ先生からもらった生花のプルメリアのレイをつけて

  

毎日をはつらつと 

 「1947年2月13日生まれの67歳です」と(歳を隠さず)はっきり話す伊深さんはいのしし年。「前に向って突き進んでいくタイプなのです」と笑う。  バンクーバーに着いて間もなく、ゴルフのハンデが7〜8を記録し、マリンドライブ・ゴルフクラブから入会許可が下りた。  2000年には『レディスクラブチャンピオンシップ』で、クラブチャンピオンとなった。「あのときが私にとって絶好調のときでした」と言うが、毎日をはつらつと過ごす伊深さんは、輝きと元気の源をまわりの人に振りまくチャレンジャーといえる。

 

伊深富子(いぶか・とみこ)さん:1947年2月13日生まれ。67歳。夫の転勤に伴い香港で16年過ごしたあと、転勤で1996年にバンクーバーへ。ゴルフやスキー、ハイキングなど毎日をアクティブに過ごす。夫とバンクーバー在住。日本に息子・娘・孫6人がいる。

(取材 ルイーズ阿久沢)

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