開会の挨拶を行うジム田中さん。今年も平野政巳さんが舞台の干支の絵を描いた

 

工野儀兵氏渡加から125周年、同会49周年を迎える

同県人会の恒例行事である新年親睦会は、今年もスティーブストン仏教会を会場に2月1日に開催された。開会の言葉をジム田中さんが述べた後、マイクは岡田誠司在バンクーバー総領事へ。総領事は和歌山から工野儀兵氏がカナダに渡った1889年はバンクーバー日本国総領事館が開設された年でもあると語り、その年から125周年にあたる今年、日系カナダ人の歴史を振り返るレクチャーを計画していると紹介しつつ、同会のメンバーの発展を祈念した。
次にマルコム・ブローディ・リッチモンド市長が挨拶に立ち、同県人会とのリッチモンド市の結びつきに加えて和歌山市との姉妹都市交流のおかげで、同市民は歴史的および国際的な視野を得ていると感謝の意を述べた。
その後、例年と同じく食事と歓談、そして余興やくじの当選発表を楽しむひとときとなった。
同会の取材に訪れるたびに強く感じるのはスタッフの熱意。この宴のために、3日前から料理の仕込みを行ってきたキッチンの世話役たち、舞台の絵を戸外で描き、風邪をひいてしまった平野政巳さん、快適な音で歌い手と客を喜ばせようと自前の音響機器で協力した菅野文雄さん・洋子さん夫妻、深みのある歌声で会を盛り上げた林栄造さん、上田隼人さん、中津毅さん、こなれた司会で進行したジム田中さん、ハリー水田さん、落語家の柳亭痴楽の芸をそらんじて披露した和田實さんなど、それぞれの持ち場で精一杯の力を発揮しながら、この会を作り上げていった姿が印象的だった。来年は50周年。記念行事の計画にも熱が入りそうだ。

 

富義之在バンクーバー日本国領事も出席し、乾杯を高らかに

 

リッチモンド市会議員のビル・マックナルティ氏(写真右)、ハロルドスティーブス夫妻の姿も

 

詩吟と歌で会を盛り上げた中津毅さん

(取材:平野香利 写真:平野直樹)

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。