参加者で二番目の高齢者のカミヤ・ジロウさん(103歳)

 

おせちの弁当で正月気分

会の冒頭、JCCA会長のゲイリー・マトソンさんからのあいさつの後、岡田誠司在バンクーバー日本国総領事が音頭を取り、皆にふるまわれた日本酒で乾杯。その後は、彩りのよいおせち弁当をゆっくり楽しみながら歓談のひと時となった。  今回の催し物のトップには、イクコ・メイ・カルテットが登場。『ティー・フォー・トゥ』などのジャズのスタンダードナンバーをしっとりと、また時に軽快に歌いあげた。その後には、音羽流の踊りのグループがステージに上がり、あでやかな着物姿で息の合った舞いを披露した。その和の雰囲気から一転してマジックショータイムに。登場したのはプロのマジシャンであるヘンリー・トムさん。二つのリングをつなげたり、外したり、ハンカチを結んだり解いたり、さっぱり仕掛けのわからない華麗な手さばきに、観客は皆驚くばかりだった。極めつけは観客の選んだカードが生卵の中から現れるというパフォーマンス。好奇心を刺激する見事な芸を堪能するひと時となった。

 

盛りだくさんのおせち弁当

 

長寿を祝って

今年も参加者の中で最高齢の男女と結婚年数最年長のカップル、そして午年生まれの人たちにプレゼントが贈られた。このプレゼントは多くの個人や企業、団体からの寄付によるものだ。  そして皆に配られていた歌詞を見ながら、桑原モコさんのリードで『早春賦』『富士の山』『ふるさと』を歌唱し、新春の宴の幕を閉じた。  敬老会は、日系コミュニティの基盤を作ってきた日系シニアに敬意と感謝の気持ちを込めて行われている催し。参加者のために、お茶を入れて回ったり、歩行に手を貸したりと、細やかな気配りでボランティアたちが会を温かく支えていた。

(取材 平野香利)

 

ムーディなジャズを披露するイクコ・メイ・カルテットの皆さん

 

会場を驚きで包んだヘンリー・トムさんのマジック

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