Balance Acupuncture & Massage がオープンして5月で一周年を迎えた。セラピストは順調に増えて最初の3人から今では13人のセラピストが働いている。その中でここで紹介したいのがバンクーバーで初めての日本人女性医師の3人だ。
まず田中豊美さんから話を聞いてみた。「ヒーリングを仕事とし、はや10 年以上が経ちました。リフレクソロジーからはじめ、アロマセラピー、リンパマッサージ、クラニアルセイクラセラピー、レイキ、鍼灸、漢方薬と、この10年 間以上実践と勉強の日々でした。これらすべての知識は、今の私の治療には不可欠ですが、なんといってもベースになるのはスピリチュアル性だと信じていま す。勉強もさることながら、それ以上に今までの人生経験のどれもが今の仕事の土台となっています」。体の問題と心の問題は必ず深い場所でつながっている、 というのが豊美さんの長年の経験から得た確信だ。一般的な体の痛み、コリ、更年期障害はもちろん、心の痛み、悩みなども相談にのってもらえる。「私個人と しては、心と体の深いリラクスゼーションセラピーが、一番満足感がありますね。患者さんとの言葉を使わないコミュニケーション、そして連帯感。これが、 ヒーリングにはとても大切だと感じます。一人でも多くの方に、この深い体験をしていただきたいと願っております」。セラピーの時間は30分から受け付けて いるが、より深い体験を味わうには1時間半のコースが理想的だそうだ。 次は渋谷友美さんに聞いてみた。友美さんが力を入れているのは、アレルギー疾患だ。「鼻炎や花粉症には鍼灸がよく効きます。疲れたり、冷えたりすると症 状が出る人が多いので、症状を抑えるとともに、アレルギー体質を改善していきます。食生活の改善も大切です」。症状が季節的に出る場合は、シーズンの始ま る2カ月ほど前から予防的な食事と治療を始めると効果があるそうだ。また乳児期の子供にアトピーがあるときは、薬浴(漢方のお風呂)と軟膏が治療の中心と なる。「赤ちゃんのときにステロイドなしで頑張ると、その後喘息や花粉症にならずにきれいに治ります」。2歳半の子供を持つ友美さんにとって、子供の健康 は常に一番の関心事だ。虚弱体質、夜泣き、疳の虫には小児鍼がよく効くとのこと。鍼と言っても、肌に刺すのではなく、ツボ周辺をやさしく刺激するので、生 後数カ月の赤ちゃんから施術できる。最も大切だと考えるのが「未病を治す」つまり「アレルギー体質でない赤ちゃんが生まれるようお手伝いすること」。妊娠 中のお母さんが気をつけていると、丈夫で健康な子が生まれます。自分か夫にアレルギーのある(あった)妊娠中の方はぜひ一度相談にいらして下さい」 最後は米田里美さんを紹介しよう。里美さんはもともと幼児教育に携わっていたという。「どうしたら人が心も体も健康で自分の可能性を生かしてしていける か、というのが私の長年の焦点でした。幼児教育、シュタイナー教育、代替医療、スピリチュアルなことなど、学んできた中で、東洋医学にも自然に出会いまし た」。体、感情、精神に働きかけることのできる鍼灸、漢方の世界に里美さんは魅了されたという。実に様々な症状をカバーする東洋医学だが、その中で里美さ んが特に力を入れているのが、感情面の問題や、女性特有の疾患、不妊、産前産後や育児中の女性のケアだ。「女性には月経や出産があり、どうしても血が不足 したり(血虚)、血流が悪くなったり(お血)しやすいです。そうすると色々な不調が出てくるんですね」。イライラなども「血」が関係するそうだ。イライラ や抑鬱感などの症状が東洋医学で改善出来ることはあまり知られていないようだ。特に出産は体にも心にもストレスがかかる時。「妊娠中の不調や、安産のため の養生にも良いですし、産後のトラブルや母体の回復にも鍼灸、漢方は有効です」。とのこと。また、育児中で疲れている人にも自分の心と体のケアのために時 間をとって治療を受けて欲しいそうだ。 病気にかからない様にするには日頃の体調管理をすることが一番大切。肩がこるだけでもそれは何かのサインかもしれない。鍼灸、マッサージなどで常日頃か ら自分の体を労りたいものです。東洋医学は、西洋医学で匙をなげてしまった患者の治療をし、成功することもしばしば。特に慢性の問題がある人はあきらめな いで治療を受けてみてはどうだろう。病気ではなくても何となく調子が悪かったり、気分が晴れなかったりしている人。東洋医学ではいろいろな症状を一人ひと り総合的に診断して治療していく。 クリニックダイレクターのしのぶさんから、一言。「三人は基本的に顆粒の漢方薬を処方するので、自分で煎じる時間も省けてコストも低めに押さえられま す。鍼灸、指圧、推掌(マッサージ)は、お得なパッケージもありますのでご相談ください。MSPのプレミアムアシスタントがある方は鍼灸治療の一部がカ バーされますし、個人保険がある方は鍼灸も大抵の場合がカバーされます。マッサージの保険がある方はRMTの資格があるマッサージセラピスト(バランスで は毎日診療できます)から、治療を受ければ100%カバーされることが殆どなので是非ご利用下さい。個人保険はそれぞれのポリシーによって、カバーされる 金額が異なりますので、御本人が保険会社に確認して下さい。これから寒くなる季節、風邪は万病の元、病気になる前に健康管理をしっかりしましょう」
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