2019年10月17日 第42号

 

少し前に日本のお笑いを見ていたら「あるある探検隊」のコントをしていた漫才コンビがいた。(調べたら「レギュラー」というコンビだった)それ自体はあまり関係ないのだが、その「あるある」というニュアンスの言葉は英語にはないような気がする。しかし「よく起きること」を表現する言葉に“likely”(ライクリー)がある。

Is it going to rain tomorrow? 「明日雨降るかな?」

Likely. 「そうなるっぽいね」

It looks that way. 「そんな感じだね」

これは「多分」で表される“probably”“maybe”よりはそう起こりうると信じる理由がもっとある時に使われる。保証はないがそうなることがおおよそ期待されていることを示す。

It’s likely going to rain tomorrow. 「明日はおそらく雨が降るだろうね」

It’s most likely going to rain tomorrow. 「明日はほぼ雨だろうね」

これが逆の可能性になる場合、つまり「おそらくそうはならないだろう」というときは、“less likely”“unlikely”、または“not likely”を使って表す。

Mom is mad. She is less likely to give us dessert after dinner when that happens. 「ママ怒ってるよ。怒ると食後のデザートはまずないね」

It’s not likely that we will go hiking tomorrow if it rains. 「もし雨が降るなら明日のハイキングには行かないだろうね」

Unlikely. 「まずないね」

形容詞としての使い方もある。

Rain in Vancouver is a likely occurrence in winter. 「バンクーバーの雨は冬によくあることだね」

可能性(“チャンス”と同じ意味)とした名詞としての使い方をするときは“likelihood”と言う。

The likelihood of an earthquake happening on the Westcoast is very high at the moment. 「西海岸で地震が起きる可能性は現時点では非常に高い」

このようにフォーマルな聞こえ方もすれば、毎日の会話の中でも普通に使う使い方もある。“most likely”“less likely”は気難しそうに聞こえるが、使い分ける練習をして会話の幅を広げてほしい。

(文・イラスト 亀谷長政)

 

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