2020年1月1日 第1号

 保守党アンドリュー・シェア党首が辞任を表明して1週間。まだ正式に党首選に名乗りを上げてはいないが、興味を示す議員が続々と現れている。

 シェア党首が辞任を発表した瞬間、もしくはその前から次期党首候補の名前があがるようになったが、これまで本人が党首選立候補について聞かれ否定していない議員には、前政権時代の閣僚経験者など保守党でも名前が知られた大物議員が多い。

 女性議員から紹介すると、まずはミッシェル・レンペルガーナー議員。テレビインタビューで女性だからといって自分から党首への立候補身から身を引こうと思う必要はないと意見している。他にも保守党下院院内総務キャンディス・バーゲン議員も、立候補することを考えられる立場であることをうれしく思っていると意味深な言葉を残している。

 男性議員では、前回党首選に参加したマイケル・チョン議員やエリン・オトゥール議員の名前があがっている。本人たちも否定していない。

 一方で、本人は否定も肯定もしていないが、支援者から党首待望論に名前があがっているのが、女性ではロナ・アンブローズ前暫定党首、男性ではピーター・マッケイ元国防大臣。

 アンブローズ氏は、2015年選挙で保守党が政権を譲った責任を取ってスティーブン・ハーパー前首相が辞任したのを受け新党首が決定するまでの暫定党首として党を率いた。暫定党首の役目が終了した2017年に議員を辞職。現在はコメンテーターなどで活躍しているが、アンブローズ氏を推す声は大きい。

 男性候補者として、マッケイ氏待望論も大きい。マッケイ氏は10月の選挙が終わった直後からシェア党首の責任を追及するコメントをするなど、次期党首に意欲があるのではとの声があがっていた。もともと進歩保守党党首として存在感を示していただけに待望する人も多い。

 自由党が少数派政権となったことで、次期総選挙は比較的早くに行われるのではないかと予想されている。少数派政権の平均的政権期間は約2年。保守党が次期選挙で政権奪回に成功すれば、次に選ばれる党首はカナダの首相となる。保守党としては、次期総選挙に勝てる党首を選ぶことが最優先で、誰を次期党首に選ぶのか注目される。

 

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