2019年11月21日 第47号

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州メトロバンクーバーのバス運転手らによるストライキが続行されることが決定した。

 メトロバンクーバーの公共交通機関を管理運営するトランスリンクのバス部門コースト・マウンテン・バス・カンパニー(CMBC)とバス運転手やシーバスメンテナンス職員などで構成されている労働組合ユニフォは、13日から交渉を再開。合意に至ればストライキ終了となるはずだった。

 しかし2日間の日程で開催された交渉は、14日早々に切り上げられた。1日目の交渉では労働環境改善について話し合われ大筋で合意したものの、給与面で折り合わなかったと説明した。

 CMBCによると今回給与面での提示額はこれまで通り、給与引き上げ率は4年間で、バス運転手には9・6パーセント、メンテナンススタッフには12パーセントを提示。金額にすると最高年収6万9千900ドルのバス運転手で6100ドル、年収8万8千ドルのメンテナンススタッフで1万ドル引き上げられることになるという。CMBCはこの引き上げ率は、BC州のほかの公共機関組合との協定よりもはるかに大きいと主張している。

 しかし労働組合側は、トランスリンクの上層部の引き上げ率やトロントの公共交通機関の給与を引合いに出し、不十分と主張している。トランスリンクCEOケビン・デスモンド氏の給与が年間25パーセント引き上げられ約50万ドル、CMBCマイケル・マックダニエル社長も現職について1年半だが、給与は18パーセント引き上げられ37万2千ドルというのは不公平と主張している。

 組合代表は、交渉が決裂したことで15日よりストライキをさらに強化しなければならなくなったと記者会見で語った。

 15日にはバス運転手は時間外労働を停止。これによりバス運行便数の約10パーセントで影響が出たとみられている。また18日、20日、22日にも同様の措置を取るとしている。

 交渉決裂状態が長引けば、ストライキはさらに大きくなると警告。最終的には全面運行停止もあり得ると語った。

 トランスリンクは今後もホームページもしくはツイッターでストライキ情報を随時チェックするよう呼びかけている。

 

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