2019年11月14日 第46号

 ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市で約6千戸の賃貸住宅を建設する計画が持ち上がっていることが5日分かった。

 計画されているのは、バンクーバー・ダウンタウンとキツラノ地区を結ぶバラードブリッジ沿い南側の土地。ここは先住民族のスコーミッシュ・ネーションが所有権を有している。

 今年4月に賃貸住宅建設計画が発表された時には約3千戸としていたが、今回の発表では当初の計画より2倍に増えている。

 スコーミッシュ・ネーションの代表者によると、賃貸住宅は車を所有しない人々向け住宅にする予定で、6千戸のうち駐車場は10パーセントしか用意しないという。若い人や家族で車を所有せずにダウンタウンの近くに住みたいという人々を対象にした住宅への市場は大きいとみていると説明している。

 この計画について、隣接するキツラノ地区の住民協会は、3千戸の時から急激な人口増加の影響を懸念していたが、それが2倍になることで懸念が強まっていると話す。さらに駐車場を持たないとなると近隣に駐車する人が増加するのではと語っている。

 バンクーバー市ケネディ・スチュワート市長は、今回の計画に賛成を示している。スコーミッシュ・ネーションが自分たちの代々の土地を自分たちの手で開発できる機会となるし、バンクーバー市にとっては賃貸住宅が増えると語り、仮に反対の立場でも先住民族の保有地のため市の条例は適用されないと説明した。

 早ければ2021年に工事が着工し、2025年には完成するとしている。

 

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