2019年10月24日 第43号

 北米西海岸に面するBC州は、いつ地震が起こってもおかしくない時期であることが知られている。人家に大きな被害はないものの、最近ではBC州沿岸で頻繁に大小の地震が起こっていることが感知されている。

 そこでBC州政府も州民に地震が起こったときの対応方法を周知しようと、避難訓練などを呼び掛け。17日には2019グレート・ブリティッシュ・コロンビア・シェイクアウト避難訓練が実施された。

 それに先駆けて、同州バンクーバー市は16日に地震被害予想地図を発表。マグニチュード7・3規模の地震がストレート・オブ・ジョージア(バンクーバーとバンクーバー島の間の海峡)で起こったと想定した被害状況を示した。

 それによると、最も被害が大きくなるのは住宅地区で、チャイナタウン、ウエストエンド、キツラノ、サウス・グランビルとなり、ポイント・グレイ、ストラスコナ、マウント・プリザント、マーポール地区がそれに続く被害が出ると示している。

 地図によれば、被害が大きい地域はバンクーバー市北部に集中していて、南部は被害が少ないように示されている。しかし市によれば、マグニチュード7・3規模の地震が近くで起きれば、市全体に影響が出ることは間違いないと注意を呼び掛けている。

 地震が起きた場合は、低姿勢になり、何かの下にもぐるなどして落下物から身を守り、しっかり何かにつかまることと説明している。

 BC州バンクーバー島の太平洋側には、太平洋プレートとフアンデフカ・プレートが接している。

 BC州で最後に大地震が起きたのは1700年、マグニチュード9・0の地震が起きたとされている。最近では2012年にハイダグワイ付近でマグニチュード7・8の地震を観測。人家に大きな被害はなかったが、いつ起こるか分からない地震にBC州も対策を進めている。

 

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