2019年10月10日 第41号
カナダ統計局が3日に発表した警察に関するデータによると、警察官の数が減少傾向にあることが明らかになった。
警察官数は2018年5月時点で68562人と2009年以降最も少なく、人口10万人当たりの警察官数では185人と2001年以降最も少ない数字となったことが分かった。これで7年連続の減少となる。
人口10万人当たりの警察官数を地域別でみると、前年よりも減少しているのはサスカチワン州で8パーセント減、次いでプリンスエドワード島州とオンタリオ州で4パーセント減、ブリティッシュ・コロンビア州とノースウエスト準州では2パーセント増となっている。
一方で警察官を含め警察機構で働く人数は2018年が過去最高で99612人。職員数が増加していることが理由と説明している。
男女別では、女性警察官の数が1986年には全体のわずか4パーセントだったが、2018年は22パーセントと順調に伸びている。しかし相変わらず男性警察官が多数を占めている。
またビジブル・マイノリティ(有色人種で白人・先住民族の血を持たない人種)が占める割合は、2018年の統計では全体の8パーセント。2016年の国勢調査で全人口の22パーセントがビジブル・マイノリティだったにもかかわらず、警官数では低い割合となっている。先住民族の警察官は4パーセント。
司法改革を推進している団体によると、警察内で白人が圧倒しているこうした事実が白人以外を過度に標的にしたチェックや捜査に繋がっていると指摘している。