2019年8月29日 第35号
カナダ国内で熊の密猟が後を絶たないと訴えるのは、カナダ環境・気候変動省の自然保護管理官シェルダン・ジョーダンさん。サスカチワン州を担当しているジョーダンさんは、カナダで密猟された熊の部位は闇市場に流れて取り引きされているとCBCのインタビューで答えている。
熊の密輸が今になって注目を浴びたのは、今月21日にサスカチワン州でリエンファ・チー容疑者(55)が熊の部位を闇市場へと流していたとして起訴されたためだ。今年11月には裁判が行われる。
熊の部位、特に胆のう、手のひら、陰茎骨は人気があり、闇市場で高値で売れるという。チー容疑者は2016年12月から2017年8月までの期間に野生動物を違法取引したとして、2000ドルから10万ドルの罰金もしくは2年以下の実刑を受ける可能性があるという。
カナダでも北米に広く生息するブラックベア(アメリカクロクマ)の密猟が後を絶たないとジョーダンさんは語る。
熊の部位は薬としての価値が高いアジア市場で特に人気が高いが、世界中で闇取引されているという。
密猟を防ぐには監視を強化する必要があり、市民の協力が必要で、ジョーダンさんはもし密猟しているのを見つけたら通報してほしいと語っている。