2019年8月8日 第32号

 カナダの石油会社ビッグ3が8月1日、国内の英語、フランス語を含めた約30社の新聞社に全面広告を掲載した。国民に向けて政党関係者に石油産業を支援するよう訴えてほしいという内容だった。

 全面広告を掲載したのは、カナディアン・ナチュラル・リソース、セノヴァス・エナジー、MEGエナジーの3社、最高経営責任者の連名で掲載された。

 広告は国民に向けた公開書簡で、石油産業といえども温室効果ガス排出量の削減は必要との意見を示し、これまでの20年間で1バレルに対し排出係数を30パーセント削減していると主張した。環境に配慮した石油生産によるカナダの石油産業こそが、この業界で世界をリードすることができると議員や政党に意見をしてほしいと訴えている。

 ただ石油産業にとって有利な政党を選んでほしいという主張はしていない。今回の広告掲載の目的は、総選挙を前にこの夏は政党関係者が国民との接点を持つ機会が多いと予想されることから、国民に直接訴え、一人ひとりに石油産業のことを考えてもらうこととしている。

 今回の広告に他の大手石油会社、サンコア・エナジー、インペリアル・オイル、ハスキー・エナジーは参加していない。

 

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