2019年8月8日 第32号

 総選挙前では最後になる各党の個人献金状況報告書が7月31日、カナダ選挙管理委員会から発表された。

 トップは保守党で、今年第2四半期の調達額は約850万ドル、個人献金件数は5万3千件。今年1月からの6カ月ですでに1650万ドルを集め、打倒自由党政権に向けて順調に資金調達が進んでいることが明らかになった。

 政権維持に向け必死の選挙戦となる自由党は、第2四半期の献金額は約500万ドル、個人献金件数は4万1千5百件。1月からの6カ月では890万ドルだった。

 保守党は前回総選挙があった2015年の1月から6カ月間の同党の献金額も上回っている。潤沢な資金を使って選挙戦で打倒ジャスティン・トルドー自由党を展開することが予想される。

 新党首になって苦戦している第3党の新民主党(NDP)は、第2四半期は140万ドル。第1四半期の120万ドルよりやや増加したものの相変わらず献金額で苦戦している。

 一方で急上昇を見せているのがグリーン党。議席数わずか2というグリーン党の第2四半期の献金額は140万ドルとNDPと同額。第1四半期の78万ドルを大きく上回った。今年の春頃からグリーン党旋風が巻き起こり、総選挙でも台風の目になるのではと予想されている。

 ケベック州でのみ連邦議員を擁立するケベック連合党も献金が急増している。第2四半期は51万ドルで第1四半期の21万ドルの2倍以上となった。ケベック連合党の支持次第ではケベック州での票の流れが大きく変わるため、注目を集めている。

 

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