2019年8月8日 第32号
カナダ外務省は5日、中国で拘束されているカナダ人男性マイケル・コブリグさんとカナダの領事が面会したことを明らかにした。面会での内容は公表されないとしながらも、基本的には健康状態やカナダからの支援などを確認したとしている。今回でカナダ外交官がコブリグさんと面会するのは10回目となる。
中国では現在、コブリグさんのほかにマイケル・スパヴァーさんも拘束されている。2人とも昨年12月にスパイ活動の疑いで拘束された。その直前にブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー国際空港で中国通信大手ファーウェイの孟晩舟CFOがアメリカの要請によりカナダ当局によって拘束されている。カナダ人男性2人の拘束は、その報復とみられている。
クリスティア・フリーランド外務大臣は6日、イギリスのドミニク・ラーブ外務大臣をオンタリオ州トロントで迎え会談した後に記者会見に臨み中国との関係に言及。やや進展はあったものの相変わらず厳しい状況との認識を示した。
フリーランド外相は7月31日からタイのバンコクで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議への出席のために訪問していたバンコクで中国の王毅外相と話したと述べ、拘束されている2人のカナダ人についても言及したと語った。王外相とは今後も話し合いを継続するための窓だけは開けておくことで同意したとも語った。
イギリスはこの件に関してカナダを支持する立場を表明している。