2019年6月20日 第25号

 ブリティッシュ・コロンビア州ビクトリア市で8日夕方、走行中のドライバーが火のついたままのタバコの吸殻を窓から投げ捨てたとして、罰金575ドルの違反切符を切られた。

 覆面パトカーを運転中だったビクトリア市警察のデル・マナク本部長は、前を走るフォード・マスタングのドライバーが、灰を窓の外に落としながらタバコを吸っているのに気がついた。

 そして最後の一服を吸ったドライバーが、そのまま吸殻を窓から投げ捨てるのをマナク本部長は見逃さなかった。吸殻はそのまま道路上に落下した。これはBC州の森林火災条例に違反する行為で、マナク本部長はこの21歳のドライバーに違反切符を手渡した。なぜ吸殻を投げ捨てたのかと尋ねたところ、この青年は車内のカップホルダーを指差し、自分の車にこげを作りたくなかったからだと答えたという。

 青年の態度は協力的ではなかったものの、マナク本部長がこのような乾燥した天気では、火のついた吸殻のポイ捨てが森林火災を引き起こす危険性を指摘すると、そこまでは考えていなかったと答えていた。

 BC州森林火災サービスによると、乾燥した屋外での裸火の使用のほか、車やエンジンの使用、吸殻のポイ捨てといった人的行為が森林火災の原因となったのは、発生した火災全体の件数の約40パーセントにのぼっている。

 マナク本部長がタバコのポイ捨てで違反切符を切ったのは、今回が初めてではなかった。昨年9月にも彼は同様な違反で81ドルの罰金を科している。マナク本部長は、吸殻をきちんと処理する方法は幾通りもあり、罰金がドライバーにとって、もっと注意深くなるための授業料となってくれることを願っていると、取材に語っていた。

 

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