2019年6月13日 第24号
ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバー地区の都市サレーにある墓地が、環境に優しい埋葬『グリーン埋葬(Green Burial)』を開始した。
この墓地、ヘリテージ・ガーデンズのオーナー、トレバー・クレインさんはこれを「ビーガン埋葬」と呼んでいる。また、社会全体が環境に配慮した「レデュース・リユース・リサイクル」の時代に移っていくのに比べ、葬儀業界はその動きが鈍かったと取材に話している。
ヘリテージ・ガーデンの「ビーガン埋葬」では、火葬された遺灰やエンバーミング(遺体保全処理)や化学薬品を用いた遺体などは埋葬しない。また遺体に着せる衣装や棺桶も生物分解性の素材を用いるなどして、極力環境に優しい埋葬を実現する。さらに墓石も置かず、人工的な痕跡が後世に残ることを極力避けるという。
グリーン埋葬の啓もうと、そのガイドラインを設定している団体、カナダ・グリーン埋葬協会が認証しているカナダ国内の墓地は5つあるが、このヘリテージ・ガーデンもそのうちのひとつだ。グリーン埋葬に使用されるのは同墓地の中の一角で、200墓分が用意されている。まだ実際の埋葬は行われていないが、これまでに15墓分の予約が入っているという。