2019年6月13日 第24号

 在カナダ中国大使盧沙野(ルー・シャーイエ)氏が6月末で退任し、フランスの大使として赴任することが分かった。5日、CTVが伝えた。

 盧氏は2017年に赴任。昨年12月にブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー国際空港でファーウェイCFO(最高財務責任者)孟晩舟氏が逮捕拘束されて以降は、カナダの全国紙グローブ&メールに意見記事を掲載するなど、カナダ政府を強く非難している。

 カナダと中国の関係は、孟CFOが拘束されて以降、緊張状態が続いている。昨年12月には中国国内でカナダ人男性2人が拘束され、今年に入り中国政府はカナダ製キャノーラ製品輸入制限や、豚肉製品の検査基準引き上げなどの措置を取っている。

 カナダでも、政府が今年1月にジョン・マッカラ在中国カナダ大使が辞任して以降、後任を発表していない。これでギクシャクする両国で両大使が不在となる。

 一方、孟CFOについては6日にブリティッシュ・コロンビア州裁判所で2020年1月20日に身柄引き渡しに関する裁判を開始することが決まった。孟CFOは2018年12月1日にバンクーバー国際空港でアメリカの要請により身柄を拘束された。現在はバンクーバーの自宅で軟禁生活を送っている。

 

読者の皆様へ

これまでバンクーバー新報をご愛読いただき、誠にありがとうございました。新聞発行は2020年4月をもちまして終了致しました。