2019年5月30日 第22号

 マレーシア政府は28日、先進国から運ばれてきたゴミ入りのコンテナについて、送り元を調べて送り返すとの方針を発表した。3300トンものゴミが、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどから送られてきていることが分かっているという。

 「マレーシアは先進国のゴミ捨て場ではない」とマレーシア政府は怒りを露わにしている。マレーシア政府によると、昨年、中国がプラスチック製品ゴミの輸入を禁止して以降、途上国がゴミ輸出先の標的になっていると説明している。

 先週にはフィリピンの大統領が大量のゴミをカナダに送り返すと発表。カナダから送られてきたゴミの引き取りについて、カナダ政府が不誠実な対応をしたため、在カナダのフィリピン大使や総領事を召還する事態にまで発展している。

 マレーシア政府は、今回の件は氷山の一角との見解を示し、ゴミ処理について先進国に国際規則を守って、もっと誠実に対応してほしいと注文した。

 カナダでは、プラスチックゴミの約11パーセントが国内でリサイクルされる以外は、国外でリサイクルするために輸出されるか、ゴミ処理されているとみられている。

 

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