2019年3月21日 第12号

 ブリティッシュ・コロンビア州政府は、現在進めている地震観測ネットワークの整備と早期警報システムの実現に向けて、新たなセンサーの購入・設置を予定している。

 同州の交通および道路インフラ省が公開した入札公告によると、現在の強震動ネットワーク(Strong Motion Network)の拡張と、地震早期警報システムに地震情報をリアルタイムで伝達することを実現させるため、25個のハイブリッド地震センサーが新たに購入されることになる。

 同州のサイモンフレーザー大学(SFU)地球科学科のグリン・ウィリアム=ジョーンズ教授はメディアの取材に対し、地震に対応するためには、その到来を1〜2分前に察知する必要があるが、今日の技術ではそれが可能だと語っている。

 交通および道路インフラ省によると、BC州内の道路には現在約140個の地震センサーが設置され、BC州スマート道路基盤モニタリングシステムを構築。道路網の安全性確認に一役買っている。しかしこのシステムは、同州の地震早期警報システムに情報を伝達する機能が備わっていない。

 今回導入される予定のハイブリッドセンサーは、揺れを観測するとともに、そのデータを早期警報システムに転送できるもので、同省としては初の試みとなる。25個のセンサーは、特に沿岸部地震帯の中に位置している同省が管理する橋に設置される。

 地震が発生すると、被害を及ばさないP波(primary wave)と、建物などに被害を及ぼすS波(secondary wave)が発生するが、P波の方が伝達速度が速い。このP波を検出してS波が到達する前に警報を発令できれば、地震被害を抑える対応が取れると、ウィリアム=ジョーンズ教授。

 2017年にメキシコのメキシコシティ近辺で発生したマグニチュード7・1の地震では、こうした早期警報システムが機能し、S波が到達するまでの間に避難行動を取ることができ、多くの人が救われた。

 BC州沿岸部では、ビクトリア大学のカナダ海洋ネットワーク(Ocean Network Canada)による最新技術を用いた早期警報システムが、完成に近づいている。2016年、BC州政府は3年計画でBC州南西部沿岸に地震早期警報システムを構築するために、500万ドルの予算を組んでいる。BC州の海岸から80キロメートル沖の海底に設置された地震センサーにより、S波の到来の20秒から2分前に警報を発令することが可能になるという。カナダ海洋ネットワークは今月中にシステムのテストを完了し、これを運用するBC州緊急事態管理局(Emergency Management BC)に引き渡す予定だ。

 早期警報システムは、ソーシャルメディアネットワークやスマートフォンのアプリを通じて地震の到来を警告するほか、将来的には各家庭に届くようになるだろうと、ウィリアム=ジョーンズ教授は話していた。

 

 

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