2019年3月7日 第10号
ケベック州モントリオール市で2月16日朝、凍った歩道を避けて車道を歩いていた男性が、通りかかったパトカーの警察官から道路交通法違反で反則切符を切られた。この男性は切符の無効を訴えるつもりだと取材に語っている。
ラティーフ・マーティンさんはこの時、友人宅から出てきたところだった。実際のところ、この友人はこの少し前に氷で転んで作った青あざを、マーティンさんに見せていたという。同じ目に遭わないようにと、彼は車道を歩き始めた。当時の外気温は氷点下で、歩道には新たに降った雪がうっすら積もっており、その下の凍った歩道の大部分を覆っていた。
彼はジャケットのフードをかぶり、携帯電話を操作しながら歩いていた。それでも、車の往来には注意を払っていた。そんな彼が最初に見かけた車が、パトカーだった。中から警察官が、何も問題ないかと尋ねてきたのに対し、大丈夫だと答えた彼だったが、警察官の次の質問『どこへ行く?』に対しては、「お前の知ったことか」と返した。
これがきっかけで、警察官の態度が変わったとマーティンさんは語っている。警察官は彼に対し、ケベック州の道路安全法に違反したとして、48ドルの罰金を科した。これに納得できないマーティンさんは、警察官に論議をふっかけ、次第に声を荒げていった。この時彼が携帯電話で撮影した動画を見ると、対応していた警察官はほとんど無言か、反論したとしても落ち着いた物腰だった。マーティンさんは、自分が発した言葉には後悔しないが、もう少し興奮を抑えられたらよかったとも述べている。
違反切符を切られた彼を擁護する声が、オンライン上で高まっている。そもそもケベック州には歩道が利用可能な場合に、車道を歩くことを禁止した法律があったことに驚く人も多かった。