2019年3月7日 第10号

 ジェーン・フィルポット予算庁長官が3月4日、辞任を発表した。突然の辞任表明に首都オタワに衝撃が走った。

 フィルポット前予算庁長官は辞任にあたり声明を公表。ジョディ・ウィルソンレインボールド前法務相兼司法長官の下院司法委員会での証言を受け、トルドー内閣への信任が揺らいだと説明している。

 前法務相はカナダの大手建設会社SNCラバランの贈賄事件を司法取引で不起訴処分とするよう、トルドー首相や側近らに「継続的に」3カ月にわたって圧力をかけられたと証言。しかし、圧力に屈しなかったため法務相から復員軍人相に異動となったと感じているとも証言した。

 トルドー首相らは一貫して前法務相への圧力を否定。見解の違いと説明し、誤った行為はしていないと繰り返している。

 他の閣僚らがトルドー首相に同調する中、フィルポット前予算庁長官だけがSNCラバランスキャンダルが発覚後もウィルソンレインボールド氏へサポートを表明していた。

 フィルポット前予算長官は2015年に当選して以降、保健大臣や先住民サービス大臣と主要閣僚としてトルドー政権を支えてきた、首相が最も信頼する閣僚のひとり。今年1月14日のウィルソンレイボールド前法務相が降格となった内閣改造で、先住民サービス大臣から予算庁長官に異動となった。そのフィルポット氏の辞任は、辞任という事実だけではなく、SNCラバランスキャンダルへの内閣の対応に不信感を公表したことが衝撃を持って受け止められた。

 首相は「辞任は残念だ」と語ったが、これまで重大な案件に取り組んできたフィルポット前予算庁長官の貢献に感謝すると語った。

 これで3日前に改造したばかりの内閣を再び改造する必要が出てきた。当面はカーラ・クワルトロー公共サービス・調達・アクセシビリティ大臣が兼任する。

 

 

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