2019年2月28日 第9号
ブリティッシュ・コロンビア州政府が19日、2019年度予算を発表した。来年度は2億7400万ドルの黒字、今年度も3億7400万ドルの黒字になると試算している。
特徴は家族に優しい予算で、低所得者層を対象に子供のいる世帯への支援を大きく盛り込んでいる。2020年10月から開始される支援は18歳未満の子供がいる世帯が対象で、現在の6歳以下が対象の支援に代わって導入される。支援額は、世帯の収入と子供の数によって決定。約29万世帯が対象となる予定。
予算案を発表したキャロル・ジェームズ財務相は、好調なBC州経済の恩恵は州民全員が受けなければ真に好調な経済とはいえないと語り、黒字予算の恩恵を広く配布する予算案を強調した。
その他では、気候変動対策としてクリーンBCプログラムに9億200万ドルを充てる。BC州は2030年までに2007年比で40パーセントの温室効果ガス排出量削減を目標にしている。また若者への対応として、州政府学生ローンに課される利子を廃止する予算も盛り込んでいる。
先月実施されたナナイモ選挙区での補欠選挙で勝利した新民主党(NDP)政権だが、グリーン党の協力なくしては成立しない少数派政権であることに変わりはない。今回の予算案についてグリーン党アンドリュー・ウィーバー党首は、納得のいく内容として予算案賛成に回ることを表明している。