2019年2月7日 第6号

 カナダの自動車業界で組織する労働組合ユニファがゼネラル・モーターズ(GM)を批判するテレビコマーシャルを制作した。

 GMのやり方は「欲深く」て「非カナダ人的」と批判する内容で、30秒のCMを2月3日にアメリカで開催されたアメリカンフットボールの祭典スーパーボールが放映されたカナダの放送局で流した。

 ユニファは昨年GMが発表したオンタリオ州オシャワの工場閉鎖に対して、決定を覆すまで闘うとの姿勢を見せている。先月にはメキシコで生産されたGM車の不買運動を呼びかけた。オシャワ工場が閉鎖されれば2600人が職を失うという。

 GMは電気自動車や自動運転車への移行を理由に、オシャワ以外にもアメリカの3地域4工場の閉鎖を同時に発表している。

 CMではメキシコでの生産は拡大しているにもかかわらず、カナダの工場閉鎖という決定はカナダ人従業員を極寒の地に放り出すようなものだと批判している。

 GMはCMを流さないように事前に要請していたが、ユニファは引き下がるつもりはないと発表していた。さらにGMを工場閉鎖撤回の交渉の場に引き出すための手段として、今後も大きなイベントで同様のCMを流していく予定と語っている。

 

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