2019年2月7日 第6号
ブリティッシュ・コロンビア州東部で4日、貨物列車が脱線して川に転落、ディーゼル機関車に乗っていた3人の乗員が死亡した。
事故が起こったのは、アルバータ州との州境に近い町フィールドの東。山がちで勾配のきつい区間であるため、列車が蛇行しながら徐々に上り下りできるよう、ループトンネルが2つ掘られていることで知られている。列車はカナディアン・パシフィック鉄道が運行、カルガリー方面からBC州バンクーバーに向けて穀物を輸送していた112両編成の貨物列車。前後と中ほどに、3両のディーゼルカーが配置されていた。
脱線した列車は橋から転落、約60メートル下を流れるキッキングホース川に折り重なるように落下した。機関車に乗っていたのは、カルガリー機関区所属の機関士アンドリュー・ドックレルさん、機関士訓練生のダニエル・ウォールデンバーガー=バルマーさん、そして車掌のディラン・パラダイスさんの3人。2人の遺体は機関車のそばから、1人は車内から発見された。また3人は、事故直前に列車の運転を引き継いでいた。ドックレルさんは機関士歴20年を超えるベテランだった。
関係者は事故の状況から、十分な減速ができなかったことによる脱線のようだと、取材に語っている。この区間の制限速度は、24キロ(15マイル)から32キロ(20マイル)となっているという。
また川に転落した貨車の数は30から40両とみられている。BC州環境省によると、積み荷はすべて穀物で、原油や危険物質などは川に流れ込んでおらず、公衆の安全に影響はないとしている。
鉄道会社は3人の犠牲者と、その家族や友人に対する哀悼の意を発表したほか、労働組合も組合員の悲報に大きな衝撃を受けていた。
なお今年1月3日には、ほぼ同じ場所で貨車16両が脱線する事故も起きていた。