2018年11月29日 第48号
ゼネラル・モータース・カナダは26日、オンタリオ州オシュワの工場での製造を2019年12月で停止すると発表した。
オシュワ工場ではフルタイム、パートタイム合わせて約3千人が勤務。GMカナダ全体の3分の1以上を占める。この日の突然の発表に、従業員は一様に動揺を隠せない様子で、26日は職場放棄する従業員が多く出た。
GMカナダによると、今回の製造停止は同社の生産ラインの見直しの一環という。消費者の志向が乗用車からSUVやピックアップトラックに移行していることや、同社が進める電気自動車や自動運転車に注力するためと語っている。
オシュワ工場は、かつてはGMの中でも最大工場としてフル稼働していたが、年々生産量が減少、現在では稼働率は50パーセントまで落ち込んでいたという。GMカナダ副社長デイビッド・パターソン氏は、今回の製造停止決定が今後は全く継続の可能性を模索しないことを意味するものではないと説明しているが、保証はできないと語っている。
GMはオシュワ工場の他にアメリカ4工場の閉鎖も発表している。
今回のGMの発表を受け、連邦政府、オンタリオ州政府は、解雇される従業員への支援を表明。ただ、オンタリオ州ダグ・フォード州首相は政府としてGMに直接働きかけて工場存続を模索することは難しいとの見解を示した。
今回の製造停止は工場で働く従業員だけではなく、同市にある関連企業にも大きな影響があるとみられている。