2018年11月29日 第48号
連邦自由党ラジ・グレワル議員が辞職する意思を22日示した。自身のフェイスブックに前日に辞職する意思を党に伝えたと掲載した。理由は「健康上の理由と、個人的な理由」とし、今後は自身の健康と家族のために時間を費やしたいと語っている。
ジャスティン・トルドー首相は22日ツイッターで、難しい選択だったと思うが正しい選択だと思う、必要な支援が得られることを願っていると掲載し、グレワル議員の辞職を了承している。
しかしこのタイミングでの辞職に疑問の声が上がっている。グレワル議員はオンタリオ州ブランプトン・イースト選挙区の議員。同議員が辞職したことで補欠選挙が実施されることになる。
ブランプトンは連邦新民主党(NDP)ジャグミード・シング党首が州議員時代の選挙区。シング党首は連邦で出馬するために現在空席のブリティッシュ・コロンビア州バーナビー・サウス選挙区での立候補をすでに表明している。
もしブランプトン・サウス選挙区から立候補すれば当選はほぼ確実と言われているが、すでにバーナビーでの立候補を表明しているため、バーナビーで支援している人々に背を向けることになる。
しかもトルドー首相は前回に補欠選挙を発表した時には1議席のみの実施にとどめ、空席となっているバーナビー・サウスを含める3議席の補欠選挙は発表しなかった。
一部報道によれば、来年2月にも4選挙区の補欠選挙が発表されるという。シング党首はバーナビーから出馬すれば厳しい戦いになると予想されている。しかし「私はバーナビー・サウスから出馬する」と記者会見で断言した。
今回辞職したグレワル議員は、利益相反の疑いで倫理委員会に調査の要求が提出されているとCBCは伝えている。