2018年11月22日 第47号
長引くカナダポスト労働組合ストライキの解除に向け連邦政府が介入する可能性が出てきた。パトリシア・ハイデュ雇用・労働力開発・労働大臣が20日、特別調停役を任命し数日中に労使交渉が合意に至らなければ、国会に職場復帰の動議を提出すると発表した。
カナダ国内では10月22日からカナダポストと労働組合(CUPW)が労使交渉の決裂から組合側がストライキに突入した。
今回のストライキは市町村単位で実施され全国一斉ではないため、ストライキが実施されていない都市では集配が行われている。ただ配達が大幅に遅れている。
カナダポスト側はこれまで、新しい条件の提示やクリスマスシーズンを挟んでの一時的なストライキ休止などを提案したが、いずれも組合側が拒否。カナダポストが交渉の席に応じない限り合意はないと主張していた。
この日の労働大臣の措置でようやくストライキ解除に向けて動き出すことになる。ただカナダポストはすでに配達されていない郵便物の量が非常に多くなっているため、今後配達にどれくらいの遅れが生じるかは見当がつかないと発表。すべての未配達分を処理して通常に戻るのは1月末くらいまでかかるのではないかと予想している。
国内では今週末にオンラインショッピングが1年で最も活発化するブラックフライデー、サイバーマンデーを迎える。その先にはクリスマス商戦が控えている。カナダポストを利用する場合は、こうした事情を考慮するよう呼びかけている。