2018年11月8日 第45号
オンタリオ州政府が、歴史的建築物でもある旧刑務所を、1ドルで売りに出した。
2階建てレンガ造りの旧刑務所があるのは、同州最南端に位置する人口22万人弱のウィンザー市。建物の床面積は3万3千平方フィート。買い手の入札は23日まで受け付けられ、その後最高額の入札者に売却されることとなる。州政府の担当者は、この建物の素晴らしい再利用法を誰かが見つけてくれることを期待していると、取材に答えている。
旧刑務所が、同市の中でも歴史の古いオールド・サンドウィッチ・タウン地区に最初に建てられたのは、1796年のこと。その後1925年の火事で焼失したのち、現在の建物が再度建築された。その長い歴史を秘めた建造物であることから、地元の歴史家は地域の歴史を伝える博物館にすべきだと話している。
また、同市の北側に位置する米ミシガン州デトロイト市とウィンザー市の歴史に関する本を共同執筆したクリス・エドワードさんも、この旧刑務所の歴史にはすごいものがあると語っている。カナダの2代首相アレクサンダー・マッケンジーも、この刑務所の建設に関わっていたという。
また博物館以外にも、ホームレス用シェルターに改築する案や、更地に戻して全く新しいものを作るべきだという案も出ている。なおエドワードさんは、最近合法化された娯楽目的の大麻と、それに関連したビジネスの急成長ぶりに触れ、この建物が『大麻と朝食』施設(bud and breakfast)にうってつけだともコメントしていた。