2018年11月8日 第45号

 ニューブランズウィック(NB)州自由党ブライアン・ガラント州首相が2日、辞任を発表した。

 10月23日に議会開会の式辞を行った自由党政権だったが、9月24日に実施された選挙では議席数で進歩保守党(PC)より2議席少ない少数派政権となっていた。選挙結果では、最多議席数を獲得したのがPCで22議席、次いで自由党20、グリーン党3、人民同盟(PA)3となり、過半数を超えた党はなかった。

 そのため、前政権だった自由党が副総督に報告する際に、他党との協力を視野に入れながら次期政権を担う用意をするということで議席数が少ないにもかかわらず引き続き政権を担当。しかしこの日、PAがPCとの協力に回ったため、25対23で不信任が決定し、辞任を発表した。同日に副総督に報告し、PCによる少数派政権を推薦した。

 ガラント州首相は記者会見で、この4年間で州をまとめることができなかったと悔やんだ。自由党が今年の選挙で勝利できなかった理由の一つに、フランス語圏と英語圏、北と南と、州が分断したことが挙げられている。NBは英仏両語を公用語とする州。どちらか片方だけの支持では選挙に勝てない。

 一方で、次期州首相となるPCブレイン・ヒグス党首はフランス語が得意ではない。この日早速PC政権発足に向け記者会見したヒグス党首が、フランス語について聞かれると「特に問題ない」との認識を示した。

 PCだけでは過半数に届かないため、政権運営については今回PCとともに不信任に回ったPAが連立は組まずに非公式に協力する。クリス・オースティン党首は政策ごとの判断になると語っている。

 これでようやく9月の選挙に一応の決着がついた。ガラント州首相は今後、野党党首として議員を続けるかについては明言を避けた。

 

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