2018年10月25日 第43号

 オンタリオ州で22日に実施された地方選挙で、カナダ最大都市トロント市の市長には現職のジョン・トーリー氏(64)が再選した。

 得票率63パーセントと圧勝。唯一のライバルとされていたジェニファー・キースマート氏の24パーセントを圧倒しての再選となった。前回の2014年選挙では現在のオンタリオ州ダグ・フォード州首相との接戦を制した。

 今回は市長選では圧勝したが、市議会では反対派が多く、市議会との関係が市政を左右することになりそうだ。

 トロント市議選は、今年6月の進歩保守党(PC)フォード政権誕生で思わぬ事態に直面した。フォード州首相が7月に突然、市議の議席数を半減にすると発表。トロント市は8月に州政府を提訴したが、結局は州議会で半減が決定し、すでに選挙戦に入っていたにもかかわらず47議席だった前回選挙から25議席に削減された。

 トロント市以外で注目を浴びたのはブランプトン市の市長選挙。新人として立候補したのはオンタリオ州PC前党首パトリック・ブラウン氏だった。今年1月に過去の性的不適切行為で党首辞任に追い込まれ、その後PC党首選への立候補を試みたが、結局は出馬を諦めたという経緯がある。

 ところが今回の市長選で政界に復帰した。現職リンダ・ジェフリー前市長を破っての初当選。勝利宣言では、「私の政党はブランプトンの人々」と語り、オンタリオ州がブランプトンを羨ましいと思う時が来るだろうと語った。性的不適切行為についてブラウン氏は事実ではないと否定している。

 

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