2018年9月27日 第39号
オンライン上で民泊など宿泊施設の紹介を行うサイト、エアーB&Bで予約した室内に隠しカメラが仕掛けられているのを、宿泊客が発見し警察に通報した。
隠しカメラが見つかったのは、オンタリオ州トロント市内のアパート。同市で開催されていた映画祭を見に来ていた、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市のロバート・ウォーレンバーグさんが借りたのは、トロント市内ビクトリア通りに面したアパートの一室だった。
一般のホテルに滞在するよりも安いうえに、室内も広く満足していたウォーレンバーグさんだったが、9日の夜、映画を見終わって帰ってきた彼は、部屋に入るなり何か違和感を感じたという。それが、部屋に置いてあった持ち物が移動されていたためだったと気が付いたウォーレンバーグさん、部屋の貸主が今日、部屋に入ったという連絡を受け取っていたことを思い出した。
その中で目立ったのは、寝室のベッドの枕元の目覚まし時計の前に置いてあった、カメラバッグが動かされていたことだった。これは彼が、目覚まし時計の表示がまぶしすぎるため、あえてそこに置いたものだった。この目覚まし時計を手に取ってよく見たところ、そこに隠しカメラのレンズがあることに気が付いた。
「もし貸主がこのレンズの向こう側でこの瞬間、こっちの様子を見ていたらと思うと、恐ろしくなった」と取材に語るウォーレンバーグさん。すぐにトロント市警察に通報するとともに、ホテルを探し出してこのアパートを後にした。警察は、ウォーレンバーグさんの映像が録画されていたかどうかを含めて捜査を続けているが、同様の事件が2日前にも、同市の別のエアーB&Bの民泊で起きていたという。
この件を受けてエアーB&Bは声明を発表、同社の規定ではトイレや浴室、ベッドルームへの防犯カメラ類の設置は禁止されていることに触れ、これらの物件は同サイトから削除されたほか、警察の捜査に協力していると説明している。