2018年9月20日 第38号

 第二次世界大戦に従軍した元軍人が過去38年間、がん撲滅のための基金集めに参加してきた。彼は今年93歳になるが、この活動は寿命が尽きるまで続けると語っている。

 オンタリオ州バリーに住むウィリアム・ドゥイヤーさんは1980年、がん啓蒙のためにテリー・フォックスが挑戦した大陸横断マラソン「マラソン・オブ・ホープ」をテレビで知って以来、がん啓蒙活動に貢献することを誓った。彼のまわりには、母親をはじめ友人など、多くの人ががんで命を落としていた。

 さらに10年前には息子の一人を、やはりがんで亡くしたほか、他の二人の子供もがんと診断され、ドゥイヤーさんは自身の活動に一層力を入れるようになった。

 彼は毎年、テリーフォックス・ランが行われる1カ月前になると地元の家を一軒ずつまわりはじめ、テリーフォックス基金への寄付を募ってきた。ほぼ毎日、車であちこちの地区に出向いては、そこから徒歩で各家をめぐり、寄付の話を続けている。彼が立ち寄れないのは、玄関までに階段がある住宅。「たとえ数段でも階段があると、踏み外して転倒することが怖くて」と語っている。

 それでも昨年は一人で4万4千ドルを集め、これまでの合計は80万ドルにのぼった。

 ドゥイヤーさんは現在、自分の目標を100万ドルに設定、寿命が尽きる前に達成させようとしている。

 

 

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