2018年9月20日 第38号

 ブリティッシュ・コロンビア州内陸部の町ペンティクトンから、アルバータ州エドモントンを目指していた4人乗りの小型飛行機が消息を絶ったのは、昨年11月25日のことだった。搭乗していたのは、パイロットのドミニク・ネロンさん(28歳)と、ガールフレンドのアシュレー・ボーゴートさん(31歳)の2人。その後の大規模な捜索にもかかわらず、小型機の行方はわからなかった。

 そんな中、その飛行機の残骸が10日、アルバータとの国境に近いグレーシャー国立公園内で偶然発見された。墜落現場は深い森の中だが、公園内を通っている高速1号線からあまり離れていない場所だった。

 現場検証を行ったレベルストーク連邦警察(RCMP)によると、機体は大破しており、墜落時に極めて強い衝撃を受けたことを物語っていた。また遺体と思われるものも回収され、搭乗していた2人のものかどうかの確認作業が行われている。

 墜落機を発見したのは、病人の空輸を行った後、帰途についていた救急ヘリコプターのパイロット。同公園内のロジャーズ・パス近辺の悪天候を避けるため、この地域を極めて低い高度で飛行していたところだった。その際、森の木の間に埋もれていた不自然な物が、ほんの一瞬だけ視界をかすめたのをヘリコプターのパイロットは見逃さなかった。

 普段からパイロット仲間の間で行方不明機の話をしていたというランディ・マクレオドさんは、すぐさまこれが、10カ月も行方不明になっている小型機の残骸だと確信した。

 警察から、行方不明機発見の知らせを受けた、ドミニク・ネロンさんの妹タミー・ネロンさんは11日フェイズブック上に、これで自分の誕生日の願いごとがかなったと書き込んでいる。その上で、この耐えがたかった10カ月間、家族を支えてくれたすべての人や、捜索に携わった警察や救難捜索隊への感謝の言葉を添えていた。

 

 

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