2018年8月23日 第34号

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州で発生している山火事の現状を視察するために、BC州ジョン・ホーガン州首相が州中央部の都市プリンスジョージを訪問。関係者と面会した後、同行した連邦政府ハルジット・サージャン国防相と記者会見に臨んだ。

 ホーガン州首相は、今月15日の非常事態宣言が新民主党(NDP)政権にとって、過去12カ月で2回目の宣言という過去に例のない事態となっているが、州政府として必要な支援をすることを約束、その予算もあると語った。

 現在、BC州では560件以上の山火事が発生。州内全域はもとより、国内の他州からも消防士が消火活動のため応援にきている。また、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコと海外からの支援も受け入れている。

 プリンスジョージの西側で起きている850平方キロメートルという大規模な山火事の影響で、その近辺に避難指示が出され、約2千人がプリンスジョージに避難している。

 プリンスジョージ市リン・ホール市長は、昨年の避難者の数と比べるとかなり少ないため、市として避難者の受け入れ態勢はできていると語った。

 連邦政府はカナダ軍から、300人の兵士を消化活動のためにBC州に派遣している。ホーガン州首相は、連邦、州、市、先住民族の各政府が集まって協力することで、国民に安心感を与えると、連邦政府や市、先住民族の協力体制に感謝した。

 ホーガン州首相は、この日の午後にはバンクーバー島ナナイモでジャスティン・トルドー首相と面会。閣僚会議のためナナイモを訪れているトルドー首相は、到着後に最優先事項としてホーガン州首相と面会したことを明かし、「BC州全体を襲っている山火事の影響を受けている住民、消火活動に当たっている消防士、救援活動に当たっているファーストリスポンダー全員が無事であることを願っている」と語った。

 トルドー首相は16日にプリンスジョージ入りし、消防士や避難者に面会した。

 

 

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