2018年6月28日 第26号

 連邦新民主党(NDP)ジャグミード・シング党首が21日にCBCのラジオ番組に出演し、18日に実施されたケベック州での補欠選挙で大敗したことについて語った。

 結果については「残念だった」と述べ、これからケベック州での活動をより強めていかなくてはいけないことがはっきりと分かった戦いだったと語った。

 補欠選挙があったチクティミ-レ・フョルド選挙区は、2011年の総選挙でNDPが獲得した選挙区。その時は得票率37・7パーセントだった。この時の総選挙では、ジャック・レイトン元党首のカリスマ的な選挙活動でオレンジウェイブといわれる現象が起き、NDPが野党第一党まで駆け上った。

 2015年の総選挙の時は29・7パーセント。自由党に議席を奪われたが接戦だった。

 しかし今月18日の選挙ではわずか8・6パーセント。党首が昨年交代したばかりとはいえ、ケベック州での厳しい戦いの現実を突きつけられた形となった。

 ケベック州を制する党がオタワを制す。ケベック州での敗北は選挙の敗北を意味する。そのため各党が最も選挙活動に力を入れる州でもある。

 ケベック州では近いうちにもう一つ補欠選挙が予定されている。先週辞職したトム・マルケア前NDP党首のモントリオールのアウトレモント選挙区。日程は決定していないが、今年中に実施される予定。この選挙区は2007年にマルケア前党首が自由党から奪った選挙区で、ケベック州でのNDPの象徴的選挙区とされてきた。しかし今回は暗雲が立ち込めている。

 なぜここまでNDP支持がケベック州で落ち込んだのかは明確には分からないが、これからNDPがケベック州で成功するためには、より強力な選挙活動が必要となると専門家は語る。

 そのためにはどこかの補欠選挙でシング党首自身が議員となることが、まず第1歩との指摘もある。

 ただ、この点についてシング党首は最適な選挙区を模索中とだけ答えている。マルケア前党首の選挙区での出馬も考えられるが、本人は2019年総選挙に向けて議席なしでも戦えるとも語っている。

 

 

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