2018年6月14日 第24号

 ブリティッシュ・コロンビア州グレーターバンクーバーの都市コキットラムに住む男性が、収集日の朝にごみを表の歩道に早く出しすぎたとして、罰金を科せられた。

 この男性は、4カ月の乳児と暮らすデーブ・デボーさん。赤ん坊の世話が忙しく、収集日にごみを出し損ねることも多かった。たまたま4日の明朝、赤ん坊が眠りに落ちたのを確認したデボーさんは、このチャンスにごみ袋とリサイクルごみ用の青いコンテナボックスを、家の前の歩道に出しておいた。時間は午前3時30分だった。

 ごみが回収された後に、コンテナボックスを取りに行ったデボーさんは、500ドルの罰金を科せられたことを知らせるステッカーがボックスに貼られているのを見て驚いた。久しぶりにごみ収集に間に合うようにごみを出すことができ、達成感を感じていたデボーさんにとって、これは大きなショックだった。罰金のステッカーを見ても、最初は何がいけなかったのか見当がつかなかったという。

 同市の条例によると、ごみは収集日の午前5時30分以降に家の前に出すよう決められている。これはクマやクーガーなど、野生動物がごみを荒らさないようにするためのもの。コキットラム市環境サービス課は、山に隣接する同市にはクマをはじめとする多くの野生動物が住んでおり、夜間や明朝にごみを屋外に放置すると、荒らされる危険性があるとしている。いったんクマが家庭ごみに慣れて、これを求めて街中を徘徊するようになると、最終的にそのクマを駆除しなければならなくなり、そうした悪循環を未然に防ぐため、この罰金システムの必要性を説明していた。

 6月に入った時点で同市は、違法なごみ出しに対し339件の警告と、62件の罰金告知書(500ドル)を交付している。

 

 

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