2018年5月31日 第22号

 ブリティッシュ・コロンビア(BC)州政府環境省は28日、キンダーモーガン社のトランスマウンテン・パイプラインステーションで、オイルサンドが漏れたことを明らかにした。

 同ステーションはBC州内陸部カムループスから少し北にあり、漏れた量は約100リットル、同日の午前5時頃にキンダーモーガン社から連絡があったと発表している。

 BC州政府によると、すぐに除去作業が開始され、漏れた場所は同社のステーション敷地内で、近くの水源や環境に影響はないとみられているという。

 キンダーモーガン社も声明を発表し、漏れ出たのはミディアム・クルード・ブレンドで、念のためパイプラインを一時的に停止し、近隣住民や関係者にも状況を報告したとしている。その後、午後5時の最新情報の報告では3時20分ごろパイプラインの操業を再開したと発表している。

 キンダーモーガン社のトランスマウンテン・パイプラインと言えば、現在カナダを二分する論争が繰り広げられ大注目を浴びている。キンダーモーガン社はBC州での反対が強いため工事に支障が出ているとして、工事の存続の条件として、今月31日までに何らかの解決策を打つよう連邦政府に期限を突き付けている。オイル漏れ事故は、その期限の4日前に起こった。

 

 

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