2018年5月24日 第21号

 オンタリオ州で来月7日に控えている州議会議員選挙で新民主党(NDP)が猛烈な追い上げをしていることが最近の世論調査で分かった。

 イプソスが22日に発表した世論調査では、明日選挙が行われたらどの党に投票するかという質問に対し、NDPと答えたのは回答者の37パーセント、進歩保守党(PC)が36パーセントで、これまでトップを走っていたPCをNDPが追い越していることが明らかになった。自由党は23パーセント、グリーン党は4パーセントだった。

 最近の傾向として、NDPの支持率が伸び、PCが下落している理由について、トロント市周辺都市での支持率が下がっていることが挙げられると分析している。通常ならこの地域は保守が強いことで知られている。PCは前党首がセクハラ問題で辞任を強いられ、新党首にダグ・フォード氏が選ばれた。しかし、独自の政治観を示すフォード党首のやり方には反発も強く、自由党もPCも支持したくない有権者がNDPを支持しているとの見方もある。

 またCBCの世論調査分析によると、支持率でトップはPCで37・9パーセント、NDPが33・8パーセントと、やはりNDPが大きく支持を伸ばしていることが分かった。

 これまで二桁台のリードをしていたPCだが、選挙が近づくにつれ、その差を詰められていることが明らかになった。自由党は23パーセントとほぼ変わらず、グリーン党は4パーセント。

 CBCはこれらの支持率を得票数に換算すると、PCが過半数を獲得する可能性が高いと予想。51議席から88議席になるのではと試算している。オンタリオ州議会で過半数を取るには63議席が必要で、75議席は取れるのではないかと予測している。NDPは30から59議席、自由党はゼロから26議席と16年間政権を担当していた与党に厳しい予測をしている。

 ただ、選挙までに2週間あり、まだまだ流動的で、最後まで接戦になるのではとの予想が強くなっている。

 

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