2018年5月24日 第21号
ブリティッシュ・コロンビア州メトロバンクーバーの公共交通機関トランスリンクで、アメリカの俳優モーガン・フリーマン氏がアナウンスに登場する。
トランスリンクでは22日から、バスやスカイトレインなどの利用時に、クレジットカードやモバイル機器を直接タップする支払い方法が可能になった。これに合わせてトランクリンク社では、クレジットカードを財布に入れたままタップしないように呼びかけている。
そのキャンペーンの一環として、「財布に入れたままタップしないように」というアナウンスにフリーマン氏が一役買っている。これは、フリーマン氏がビザカードの広告の声を担当していることから、ビザカードが今回のトランスリンク社の試みに協力することで実現したという。
フリーマン氏のアナウンスは、バスやスカイトレインの駅で6月4日から7月29日まで聞けるとトランスリンクは発表している。
アナウンスはクレジットカード使用キャンペーン以外にも、「シートに足をのせることはやめましょう」や、「バスの後方に詰めましょう」など、公共交通機関でのエチケット行為を促すためのアナウンスなどにもフリーマン氏が協力している。そして最後に「トランスリンクの利用にはビザカードをタップできるようになりました」と語りかけるという。 トランスリンクによれば、6月4日からとなっているが、アナウンスはそれよりも早い時期から流される可能性もあるとしている。
さらに、バンクーバー市BCプレースを本拠地とするBCライオンズのホームゲーム、6月8日、16日、7月24日の試合終了後に、フリーマン氏の声で、トランスリンクでビザカードをタップして安全に帰宅しましょうとのアナウンスがあるそうだ。
トランスリンクは以前から、乗車のためのコンパスカードを購入しなくても、クレジットカードとモバイル機器を直接タップしてスカイトレインやバスを利用できるシステムを導入することを発表していた。
ただ、クレジットカードを財布に入れたまま財布を直接タップすると、財布に入っているクレジットカード全てが対象となるため、機械がどのカードをタップするか分からず、クレジットカードやモバイルアプリを利用する時は、1枚のカード、もしくは、モバイル機器のみをタップするよう呼びかけていた。ただトランスリンクによると、財布に何枚カードが入っていても読み取るカードは1枚だけということに変わりはないという。
今回のクレジットカードやモバイルアプリによる利用は、普段コンパスカードを利用しない市民や旅行者には非常に便利な手段となる。特に、バンクーバー国際空港からスカイトレインを利用する旅行者は、これまではコンパスカードを購入して乗車する必要があったが、大きな荷物を持ってコンパスカードを購入しなくてもよくなったので便利になるだろうとトランスリンク代表ケビン・デスモンド氏は語っている。
1カ月定期やディスカウントを利用する場合は、引き続きコンパスカードが必要となる。