2018年5月17日 第20号
連邦新民主党(NDP)クリスティン・ムーア議員は14日に記者会見を開き、自身にかけられたセクハラ疑惑について説明した。
今月8日に明らかになった、退役軍人のグレン・カークランドさんが告白したムーア議員によるセクハラ行為について、カークランドさんとは合意の上の関係だったと説明した。
現在はマニトバ州ブランドンで不動産業を営んでいるカークランドさんは、2013年に国会の諮問委員会で負傷した退役軍人として意見を述べるためにオタワを訪問。諮問委員会に参加した後、ムーア議員の事務所に誘われたのが最初で、その後も宿泊先や自宅まで押しかけてきたと語っている。
これに対しムーア議員は、自身の事務所にはカークランドさんだけではなく、他の出席者も一緒だったと語り、カークランドさんの語った内容が事実と違うと訴えている。また、カナディアン・プレスとのインタビューでは、カークランドさんと4カ月間交際していた時期があることを明かしている。
NDPジャグミード・シング党首は先週、カークランドさんの告白を受け、ムーア議員の党内での全ての役職を一時的に停止した。さらにこの日声明を発表し、両者の言い分が食い違っているため独立した第三者機関による調査が必要との認識を示し、すでに調査に向けて調整していることを明らかにした。
ムーア議員のセクハラ疑惑は、同党のエリン・ウィア議員をセクハラ疑惑で除名処分してから約1週間後に告白されている。ウィア議員は疑惑を否定、現在無所属で議員を続けている。このウィア議員のセクハラ疑惑を明らかにしたのがムーア議員だったことから、この二つの疑惑は関係があるのではとの推測があったが、シング党首は、その可能性を否定している。