2018年5月17日 第20号

 来月行われるオンタリオ州議会議員選挙が公式に選挙戦に突入した。現在、約16年間続いている自由党政権への不満から、支持率では保守党がトップを走っているが、ここにきて新民主党(NDP)が躍進していることが最近の世論調査で明らかになった。

 メインストリート・リサーチ社が12日に発表した世論調査では、すでに投票先を決めている人の28・4パーセントがNDPに投票すると答えたと報告。これは進歩保守党の42・3パーセントに次ぐ支持率で、自由党の22・1パーセントを上回った。

 これまでの世論調査では、進歩保守党は常にトップだったが、自由党が2番手につけていた。しかし最近になってNDPが大きく躍進している。

 その理由についてメインストリート・リサーチの代表は、進歩保守党に投票したくない有権者が自由党ではなくNDPを選んでいるのではないかと分析している。

 これまでも自由党キャサリーン・ウィン党首の不人気が自由党の支持率を下げているという指摘があったが、その対抗馬として進歩保守党が過半数近い支持率を獲得していた。しかし3月の党首選でダグ・フォード新党首が就任して以来、進歩保守党の支持率も下がり始めている。その受け皿としてNDPが躍進しているのではないかと分析している。

 メインストリート・リサーチは、4月30日に実施した前回調査と比較し、自由党が6・1パーセント、進歩保守党が2・6パーセント支持率を下げたのに対し、NDPは7・1パーセント上昇したと報告している。

 これを受けて12日、NDPアンドレア・ホーワス党首は、仮に進歩保守党が選挙で少数派政権となった場合、自由党と連立を組む意思があるかと記者団に問われ、選挙が終わってみなければ分からないと答えていた。しかし14日には、「連立には全く関心がない」と語り、明確に連立を否定した。

 選挙は6月7日に実施される。

 

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