2018年5月10日 第19号

 スウェーデンで始まったジョギングの新しい形、プロッギング。これは英語の『ジョギング』と、スウェーデン語で『拾う』を意味する『プロッカ・ウップ』を掛け合わせた造語。その名の通り、ジョギングをしながら、ゴミ拾いをしていこうというものだが、カナダでも愛好家が徐々に増え、全国的なネットワークも構築されつつある。

 バンクーバーに住む海洋生物学者のメラニー・ナイトさん(33歳)も、『プロッガー』の一人だ。彼女は30日間、毎日10分のプロッギングに挑戦、その様子をソーシャルネットワークのインスタグラムに投稿し続けてきた。

 ブロンドの長髪をなびかせながら、ジョギングスタイルに白い手袋、片手には紙袋といった格好で自撮りに微笑む彼女の手には、ある時は皮のベルト、子供のおもちゃ、また皮肉にも塵取りといったゴミが写っていた。

 ソーシャルメディアでプロッギングの存在を知ったナイトさん、仕事上いつも気になる深刻な海洋汚染に対する自分の取り組みと、好きなジョギングが同時にできるところが気に入り、早速実行することにした。

 同市スタンレーパーク沿いのシーウォール遊歩道をジョギングするだけで、手にしていた紙袋はいつもいっぱいになると、ナイトさん。そして2〜3日たてば、また袋いっぱいのゴミを拾い上げることになるエンドレスのプロッギングに、心が折れそうになることもあると語っていた。

 またオンタリオ州ストラトフォードに住むダニエル・フューラーさん(32歳)は、フェイスブック上にカナダ・プロッギングのグループを立ち上げた。今のところ登録数は300人程度だが、これからアウトドアスポーツの季節になり、より多くの人が参加することを期待している。

 

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