2018年3月29日 第13号
ジャスティン・トルドー首相は21日、カナダ、アメリカ、メキシコの3カ国で交渉が続いている北米自由貿易協定(NAFTA)について、合意に向け前向きな意見を述べた。
自動車産業でのアメリカに輸入される自動車は部品50パーセントをアメリカ製にするというアメリカ側の原産地規制の提案をアメリカが取り下げ、カナダ、メキシコにとって前進との見方を示した。
3カ国協議は3月のメキシコですでに7回を数え、4月にアメリカ・ワシントンDCで開催される。
その後は、メキシコ大統領選、アメリカ中間選挙と続くため、今年第1四半期には合意にこぎつけたいとしていた目標は達成できず、長期化する可能性も出ている。
NAFTAについてはアメリカ・トランプ大統領が撤退もあり得ると再三語っていることから、アメリカへの輸出に経済を頼るカナダとしては、カナダとの経済関係が深いアメリカの州を巻き込んでNAFTAの重要性を主張している。
トルドー首相は、この日トロントで行われた講演で「カナダとしては(3カ国が)ウィン・ウィン・ウィンの合意が可能というだけでなく、実現する可能性が高いと自信を持っている」と語った。
しかし3カ国が合意に至るにはまだ高いハードルがあるとみられている。